Alpine guide office NAGAOKA の
クライミング講習会



1.榛名山・黒岩クライミング(T) H22.11.13(晴)
       道路地図1/2.5万 地図ルート図

長岡先生の黒岩クライミング講習会は、榛名山の黒岩で行われる。
高崎駅前a.m.7:30集合である。ナビで会津若松から高崎市までの所要時間は、高速道路(磐越道&東北道&関越道)利用で4時間、南会津町経由の国道で6時間だった。深夜起床しての日帰りは、(中高年の私には)危険と思われ、高崎市の安いビジネスホテルに前夜泊する事にした。
13日a.m.7:20頃ホテルを出発。R17、県道28号を経由して、黒岩(&榛名湖)に向かった。

二つ並んだへピンカーブの二つ目の頂点で(→)、
正面に大きな岩が見えた。手前の路肩には7台
 6台程駐車していた。
 (カーブの上も数台駐車可能)
 「ここだろう。」長岡先生に
 現地到着を報告した。
 (携帯は圏外限界だが、場所と
  方向を探すと何とか通じる。)


 へピンカーブの先端に行ってみると、真っ直ぐにも踏跡
 あるが、尾根筋を左に登方向にも踏跡がある。

 (←)正面の岩を見る。

 え〜・・・!
 こんな所でやるの〜!

 初心者講習会だよ!

 ・・・・。

やがて長岡さん達が到着した。カーブの先端から、尾根筋を少し登り、トラバース気味に進むと(踏跡強い)、数分で黒岩に到着した。

*まずは、ストレッチ
を組み裏返しにして伸び上がって、一気に脱力。
体を左右に倒し、一気に脱力。(前後も?)
肩は(ゴルフ等と同じ)伸ばした片方の手を、残りの手で胸に寄せる。

足のストレッチ:前足を少し高い所に置き、後足は伸ばして、
         反動つけないで!静かに腰を落として荷重していく。

*用具で注意された事
・肩掛け型のポシェット等は (岩や木に ひっかかるので)つけない。
 (カメラ等は小ケースに入れ、ハーネスの後あたりにつけるのは良い。)

・カラビナ:ピン・ロックはゲートが鉤状なので、出す時
  引っかかる時がある。(ゲートのピン側に砂も かみやす
   いでので)
カム・ロックを選ぶ(買う)。
  (→左下ピンロック、右上カムロック)
 
  しかし・・・長岡さんのヌンチャクワイヤーゲート
  (つまりピンロック)だった。トップは(ランニングビレーのため)
  数本持つので、軽量化のためか?他、トップが
  落ちた場合振動でゲートが開く事が少ない、ロープを入れる時にカラビナ
  安定(丸いゲートは逃げ易い)している。ワイヤーゲートなら砂は かまない?

   ついで:ヌンチャクの回収は、片方のカラビナをハーネス等につけて
          から、ビレーポイントからはずす手順にすると、ヌンチャクを
          落としてしまう等の失敗はない。

・ハーネス:(私のは小さ過ぎた。)前の中央、後の中央合っている事が必要。
   サイズが合わないと、大きな滑落時に体が回転させらえる。
   (沢等での小さな滑落は多少合わなくても大丈夫)

   ・・・そんなにピッタリのハーネスは売っていない。ウェストベルトの
   バックルが、左右両側に付いているものを選ぶしかないだろう。

・靴 5.10等で良いが、薄い靴下を履いて)一日履いていられるもの
    =小さくないもの を選ぶ。
*スリングのまとめ方
(←)沢屋さんは縦に長く編みたがるが、



 長岡クライミング教室では(→)

 1. (1.2mスリング)3〜4つ折りし、
 2.ねじり、
 3.両端をカラビナに通す。
または(↓)

 ・セルフビレー専用なら、(←)も良い。
  ハーネス側はカラビナ使ってない事と、
  ハーネス側のスリングの通し方に注目。
*8ノット
 私は、見た目2本平行に結んでいたが、それ
 では外側が緩む、外側のロープは後へずらし、 緩まないように
 締める。

 形を整える時は
 2本一緒に引っ
 ぱても良いだろう
 が、

 最後の締めは
 1本ずつ締める。 特に、自由端を
 強く締める。
 自由端が長すぎたら留め結びをする。
(これでも長岡式になっていると思うが、
 長岡式の手順は、次ページに詳説した。
 PETZLのハーネスの説明書では、

 行きのロープ(ピンク〜赤)に対して、その右を返しのロープ
 (緑〜黄緑)を通したら、縦方向はずっと右を通す。

 my 考え:こうすると、帰りのロープが行きの輪を締め、
 8字からでる2本のロープへの締めが強くなるかも。
 (長岡先生も他の生徒への助言でこんな事言ってたかも。)

 これは、長岡式の結びとは違う

 「じゃ登ってみましょうか?」

 (←)写真左は、“がくゆうれん?”
 とか言う人気コースだ。
 我々は その右(手を開いている人の所)
 高さ半分程の練習ゲレンデで、練習 開始。

 高さ半分と言っても、(↓)結構恐い
 ですよ〜。

 左写真の
 左外には
 “ピラミッド
 フェース”
 がある。

 小さな
 三角形の
 岩だが、
 ムーブの練習に良い岩だ。
「おっと、その前に、確保を覚えて実践練習せねば。」

*ATC
 私のは単純なATCだったが、それでも良い
 との事。実際、9〜10mm以上のロープダブル
 では、(合わせのカラビナが 大きく太い物だった事も
  あるが)
十分過ぎるフリクションが得られた。
 (→)
 ATCの幅狭い方を上(トップ〜荷重方向)に
 セットする。(目的・必要抵抗により変わるかも)

 長岡先生のは、ペツル?のルベルソキューブ
 だった。(ブラックダイアモンドならATCガイド
 が相当。)

 ATCガイド〜ルベルソでのロープセット
 ・(トップを確保など)強いフリクション必要な時はギザギザが下(引き手側)。
 ・(懸垂下降など)手頃なフリクションにとどめたい時は、ギザギザ上(トップ
  〜支点側)。

*ロープの送り (トップ等が登って行く時の確保)
 1.(手の基本位置) 引き手は腰の位置で、体に
  つける。対側の手は、金具の下から通し
  臍の前。
 2.(ロープを握った)引き手でロープを少し送った後、
  対側の手でロープを送りつつ、引き手は緩め
  後ろにずらしてからロープを握る。
 (1.に戻る)
 (体は正対するかハスに構えるか・・? (懸垂下降は正対に決まっているが・・、確保の時は若干ハスに構えた方が、ロープ送りの動作もしやすいし、トップ側のロープとATCのフリクション大きいと思うが・・確信なし。)

*ロープの引き上げ (既にトップロープがあり、セカンド等を(下で)確保する時)
:引手は右として文を記載した。左効きの人は左右逆に読んで下さい。

 1.引き手(右)はATC近く、対側(左)はセカンド側手の届く所を握る。
  1→2 左手側を引き右手はトップロープ側に引き上げる。
 (右手はセカンド側ロープの左になるぐらいの角度で引きあげた方が、ATCが浮き
  ロープを動かし易い。ロープが開いていると、ATCが浮かずロープの固定強く、
  ロープが動きずらい。)


 .→3.右手を腰の前に戻す。
 .左手を、セカンド側ロープの下を通して、右手側のATC寄りをつかむ。
 4.右手で、左手の内側をつかみ、1.に戻る。

*懸垂下降
 ・ロープは確保と同じくセットし、手の位置も同じ だが
  ロープは、(すぐに握れるようにしつつ)握らず 手の平の上を滑らせる。
  フリクションはATCにまかせる。
  →手でロープ握って送る事はしない。

*確保の合図と手順

 これも、次ページで詳説。

中間のテラス(我々にとっては、とりあえずの最高点)で、
展望を楽しみながら昼食休憩(自分だけモザイク・・・)

生徒三人(→)。女性は 私と同年配か?結婚前まで
山に親しみ、往年の名器のヘルメットも持っている。
弱気な事を言ってるわりに、強気でグイグイ登る。

男性:70歳程に見える。山岳会に所属していた。
5年前から長岡教室に通い、ヨーロッパアルプスにも
出かけているらしい。体力もさる事ながら、体が柔らかい。

午後は、山腹を少し登って、長岡先生が若い時に開発したコースを登った。

 小さなクラックもホールドとして利用した。最初はオバーハングの下でトラバ
 ースし、チムニー(体が入る幅の岩の割れ目)を登った。

 2回目は、長岡先生は途中でトラバースした。そこはホールド・スタンスが
 浅い。70歳?はそこで!トラバース、私と彼女は、前回と同じくオーバー
 ハングの下でトラバースした。

 その岩の頂は、直径1.5mの円柱だった。
 頂は平だが斜めで、向こうは90゜に見える
 絶壁だった。

 リーダーは「頂に座れ」というが、何だか
 滑りそう・・で、私は、一段下で立ったまま
 が良いです(←)。

最後に、練習ゲレンデとプラミッドフェースでムーブの
*基本〜テクニックを幾つか教わった。

*ホールド なるべく肩の高さ(〜少し下)あたりのホールドを取る。
 (肩の上のホールドを取ると、手の力であがるようになる。→手の力はやがて  限界になる)。 (高いのしかなければ無ければ仕方ないが・・・)

*乗り込み (落差のあるスタンスに乗った時)

@高い方ののスタンスに乗り込む(重心を乗せる)
A体側の足をトントンと上げる。
 (その足(図なら左足)は伸ばし気味に上げる。曲げると、体の硬い人は岩から体が離れるから?
B両足の力で、上に上がる。(同上の理由=なるべく手の力を使わない)

・カチ・ホールド 体を動かすとホールドから手がはずれてしまうので
 @手と上半身は完全に固定
  したままで、
 A後足を前足の外側を通し
  次のステップに置く。
  (内側を通しては岩から体が
   離れる。)
B内側の足を先のステップに進める。
my 感想:Aでは踏み替えと言う方法もあるが・・、全く動きようのない厳しいホールド・スタンスでは、上記が良いという事だろう。

・アンダー・ホールド
 足を伸ばし、岩から体を離す。

 →そうすると、アンダーホールド内面の手に重力がかかり
 フリクションを得れる。岩に平行の体勢では、手が滑り落ちる。

(ピラミッドフェースでの一局面)
・レイバック等 (クラックや岩角で)


@(岩角左に縦ホールドがあって、他には良いホールドなし の状況)
 ・体はホールドの反対側に置く。
  (ここで「三点支持」と指導された意味が解らなかったが、ホールドを持っている以外の
   手足3点は反対の面に置けという意味だろう。(最低 片足・片足は反対の面に置く)
   そうしないと、(次のホールドのため)反対の手を離した時に体が回ってしまう?)

 ・緩やかなうねりは、ぶら下がるホールドとしては力がない。
  上から押し付けるような使い方だと有効に使える(図右○)

A次に持った岩角が、重心を逆方向に移動・回転しないと力にならない状況。
B岩から体が離れた@の状態で回ると、手が滑り岩から剥がされる。
  両手両脇を締め、(重心が岩に向かうよう)岩に張りついて回る。

C(レイバック に移る
 ・手は伸ば、ぶら下がるだけ。(肌色○)
  a.手を曲げると、手で上がろうとしてしまう。
  b.体も岩から(少し)離れてしまう。
 ・足で上がる。(小豆色○)

*スタンス
 (私は岩壁に平行に足を置く癖がある)
 足は、岩壁に垂直に置く。
 



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