大倉深沢駕篭山稲荷神社 (1)


H19.08.25(晴)。
大倉深沢は、平凡な沢だが、私には思い出の沢である。18歳の夏(うん10年前)
私は友人と(二人とも生まれて初めての山行)、谷地平経由の吾妻縦走を計画した。

浄土平〜五色沼〜大倉深沢〜谷地平(幕営)〜東大嶺〜西吾妻の予定だった。
当時の登山地図には、大倉深沢の下りは2時間と書いてあった。ところが、大倉深沢を
3時間下っても谷地平に到着できず、大倉深沢の途中に幕営(ビバーク)した。
翌日も、すぐには谷地平には着けず・・・結局、自信を失い、縦走をあきらめ、
姥ヶ原経由で浄土平に戻ってしまった。(沢の下りだけで、3.5h〜4.5h要したのだろう。)
あの時は、
生まれて初めての山行だったし、靴はキャラバン(トレッキッグ用の安価な靴)だった。

初心者向けの沢に入り始めた今 もう一度歩いて(リベンジして)みたくなった。

沢登りの技術が上達し、難しい沢も遡上する様になったら(その可能性は薄いかも・・・)
こんな平凡な沢に出かける気は起きなくなってしまうかもしれない。
行くなら今年、今だ!
駕篭山稲荷神社経由のコースも一度歩いてみたい。そこを通って谷地平に下りよう。

浄土平〜
駕篭山稲荷
神社(1,786m)
2.1h、
8/25
、晴
吾妻連峰の中央に鎮座
する神社。原始の雰囲気
漂う道=平凡な山道。
道路地図(マピオン)
1/2.5万 地図:吾妻山、土湯温泉
山・高原地図:11磐梯・吾妻
ルート


尚、”大倉深沢&駕篭山稲荷神社(1)、(2)”は駕篭山稲荷神社の前後のルートで、
大倉深沢は、”大倉深沢&駕篭山稲荷神社(3)”から始まります。


大倉深沢の登りにどのぐらいの時間を要するか解らない。
4〜5時間みておけば大丈夫だろう。
a.m. 6:00には歩行開始すべく、早めに家を出た。

浄土平は、スカイライン沿いのコンクリート舗装の駐車場の他に、ビジターセンターの奥に 砂利舗装の臨時駐車場が整備されていた。総計300台以上駐車可能か?


奥の臨時駐車場(→)に駐車した。
a.m. 5:49歩行開始。一路、姥ヶ原〜駕篭山稲荷神社に向かう。
すぐに、一切経へ分岐が有るが、そこは 通り過ぎる。
少し行くと、
酸ヶ平への分岐になる(→)。

右・酸ヶ平への道の方が太いが、左・姥ヶ原への
道を進んだ。
木製の階段を登ると、姥ヶ原だ。
                     今日も、広々と気持ちの良い姥ヶ原だ。
 ←地平線の様に見える所中央が、鎌沼への
 分岐だ。分岐は遠く見えるが、ここから50m
 程だろう。

 分岐部の指道標には
 ”↓浄土平駐車場
        姥ヶ原↑
   鎌沼→” とある。
 (ここも既に、姥ヶ原だが・・)

 姥ヶ原方向(真っ直ぐ前)に向かう。
 指道標の先の姥ヶ原も気持ちが良い(←)。
 右手には、鎌沼が見える(↓)。


今回、花は撮影しない予定だったが、
あまりの花盛り(やや盛り過ぎ)だったので一枚撮影(→)。

黄:アキノキリンソウ、白:イブキゼリモドキ?、
青:エゾオヤマリンドウ(天元台にそんな名が書いてあった。)
他にも、
ネバリノギラン、終わりかけのチングルマが咲いていた。

 程なく、鎌沼〜東吾妻山ルートと 姥ヶ原〜
 駕篭山稲荷神社ルート(今回のルート)の
 十字路になる。

 この木道の十字路が、私は好き!



 木道はS字カーブして 右に向かい、



鎌沼〜谷地平ルートと急接近する。


→写真中央の指道標には、
”←駕篭山稲荷神社”と書いてある。



そして、写真中央右1/3の暗い部分が、
鎌沼から谷地平に真っ直ぐ下りるルートだ。

暗い部分のアップ

そこには、姥神石像があるが、笹の陰で、
ここからは見えない。

 今日のコースは、そこへは寄らず、
 木道なりに左だ。道は、しっかり は して
 いるが、他のコースに比べて細い道だ。
 道端では、
 潅木が青い実をつけていた(↓)。
 (上の白い実は、枯れた実)
 クロマメノキ だ(→)。
 花期:6〜8月、
 実期:8〜10月。


ほんの少し進むと、岩場(大石ゴーロ帯、↓写真の日陰部)の上に出る。(岩場の頂点ではなく、頂点の4mぐらい下)岩場では、踏跡は分散しているが、入口と出口は同じ所に収束する。写真遠景左(写真中央上)のピークが中吾妻山だ。

駕篭山稲荷神社は、中央左の小さなピークだ。 (実際に歩いてみて後に思うに、現在の駕篭山稲荷神社へ分岐点は、写真の文字部あたりであろうと思う。(古い地図ではもっと下だが・・)。岩場を下りたら、左へ ほぼ水平(気持ち登り)に山腹をトラバースして行く感じだ。

 谷地平への下りに この
 コースを選んだ理由は
 1.猪苗代側:市沢・蒲谷
  地からの登り道の確認
 2.大倉川・小滝への
  下り口の確認
 (1.2.共に踏跡レベルだろうと
  予測していた。)

 3.スカイラインが開通し
  た頃、駕篭山付近に春
  スキー向けの残雪が
  有るらしいので、その
  確認。
 であった。
 
 3.は、確かに駕篭山の北斜面の黄緑部(笹?)に、良い雪田が残りそうだが、ここから40分?(浄土平からなら1.5時間)林の中を歩かねばならないだろう。(往路はスキーで降りるにしても・・復路の登り返しは、あまり嬉しくないかな・・・・)

 道はほぼ水平(わずかに登り)な
 林の中である。

 陽が差す部分もあるが、全くの日陰部も
 ある。


見上げると、
 コメツガ(米栂)

 亜高山帯(ツガより高所)、土壌の薄い所に生育。常緑
 高木で樹高20mに達するが、風の強い所では低木に
 なっている。枝は水平に張り出し、樹冠は円錐形。

 葉は長さ1〜2cm先端は凹む。
 小枝は、(オオシラビソの様な密集
  した円柱形ではなく)
疎な円柱形。
 (→)
 樹皮は灰色、浅く縦割れした鱗片状。

 そして、ここは、

 薄暗く原始の雰囲気を漂わせた ”松の廊下”。

 (・・・しまった、裃を着て来なかった! ・・・。   ぐ(^o~;)  )

 (←写真は振り返って撮影。つまり、若干下りになってきた。)

少し行くと、(小枝が密な円柱状の)オオシラビソも現れた。



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